父が亡くなってから1ヶ月でやった手続き③|家族葬の流れと費用、選んだ理由と注意点まとめ

この記事では、「父が亡くなってから1ヶ月でやった手続き」の中のステップ③「葬儀内容を決める」について、私たち家族の実体験をもとにまとめています。

家族葬を選んだ理由、葬儀会社とのやりとり、実際にかかった費用、そして注意したポイントを紹介します。これから同じ状況に向き合う方が、少しでも落ち着いて選択できるきっかけになれば幸いです。

葬儀内容を決めるときに重要だったこと

 葬儀は、亡くなって日が浅い中で“決めること”と“手続き”が同時に進んでいくため、冷静に判断するのが難しかったと感じています。
 当時は「もっとこうすれば良かったかな」と思い悩むよりも葬儀をやり切ることだけを考えていたようにも思います。私たちが実際に体験して重要と感じたのは次のような点でした。

  • 家族内で葬儀の範囲や喪主を決める
  • 死亡届や火葬許可証の手配状況を確認(死亡届は7日以内に提出が必要)

我が家が家族葬を選んだ理由

 父が「見送りは母と私の家族、妹家族でやってほしい」と母に伝えていたのが1番の理由でした。予め父の希望が分かっていた為、自然な流れで家族葬と決めることができました。
 どんな葬儀が希望か…なかなか家族から聞きにくく、また父としても言い出しにくいことだったと思います。それでも事前に伝えてくれたことで、家族として迷わず方向を決められました。

家族葬に向けた実際の流れ

 日程や内容の話し合いは亡くなった翌日に斎場で行いました。葬儀社さんの方から必要な手続きなどを順に説明してくださいます。それに沿って決めていく流れで準備が進んでいきます。
(打ち合わせ→日程・斎場や火葬場を決定→見積もり・契約→葬儀→支払いといった具合です。)

 喪主は母からの依頼もあり、私が務めることになりました。葬儀日程については、葬儀社から火葬場の空き状況を伺い、その場で家族と相談して決めました。
少し慌ただしさはありましたが、予め家族葬と家族間で意思統一ができていたので、スムーズに進んだと思います。

死亡届と火葬許可証の手続き

 葬儀を行うためには、役所に「死亡届」を提出し、火葬許可証を受け取る必要があります。
死亡届は亡くなってから7日以内に提出が必要で、葬儀会社さんに代行してもらうことも可能なようです。

 私たちは葬儀会社さんにお願いしました。自分たちで抱え込みすぎず、任せられる部分は任せてよかったと思います。

 火葬許可証は火葬後に押印され、そのまま「埋葬許可証」として返却されます。これは墓地の管理者に提出する大切な書類になるため、破棄せず保管しておきましょう。

葬儀会社からの追加提案と断り方

 打ち合わせの中で葬儀会社さんより棺や祭壇のオプション提案もいただきました。
しかし、私は祖母の葬儀の際に父と「棺なんて最後は燃えてしまうんだからな。死んだ人にお金をかけすぎるのも考えものだ」と話したことを思い出しました。

 妹も覚えており、「お父さんなら追加はしなくていいと言うはず」と後押ししてくれたため、母の了承を得て基本プランのみで進めることにしました。実際、オプションを1つ追加するだけでも数万円単位で費用が変わってくるものもありました。

 提案を受けたときは、つい流されそうになるかもしれませんが、「故人の意向」、「家族の納得」を優先することが大切だと思います。

実際にかかった費用

我が家の家族葬にかかった費用は、総額で約53万円でした。
内訳は次の概算表にまとめています。

項目概算
葬儀基本料金(桐棺含む)約27万円
搬送(式場→火葬場)約2万5千円
生花・飾り、追加の花約3万円
遺体安置料(3日分)約8千円
火葬料(非課税・最上等級)約9万円
御布施など約6万円
その他(位牌・心付け等約1万5千円
合計約53万円

 全国的には家族葬の費用は30〜100万円と幅があり、オプションをどれだけ追加するかで金額は大きく変わります。今回はシンプルに進めたため、比較的金額が抑えられた形に収まりました。

 火葬料については故人または喪主の方が火葬場のある自治体に住民登録があった場合、免除となるケースもあるようです。私たちも教えていただくまで知りませんでした。該当はしませんでしたが、手続きや制度については葬儀社さんを頼って良かったなと思う出来事でした。

家族葬を経験して感じたメリット・デメリット


 実際に家族葬を行ってみて、私たちが感じたメリット・デメリットを整理してみました。

メリット

  • 一般葬に比べて準備や当日の進行がシンプルで負担が少なかった
  • 小さな子どもがいても落ち着いて参加できた
  • 家族の支度だけに集中でき、気持ちにもゆとりがあった
  • 最後に父の身支度を家族全員ででき、子どもたちも自然にお別れに参加できた

デメリット

  • 香典収入はほとんどなく、その分の費用は家族で負担した
  • 「助け合いの意味で葬儀費用を香典で支える」という面では一般葬と差がある


 私たちの場合ですが、デメリットはほぼ感じることがありませんでした。費用に関しては自分たちの上限を考えておくことで、クリアできると思います。

家族葬を進めるうえでの注意点とアドバイス

  • 期限ありの手続きに注意:死亡届・火葬許可証は期限内に確実に対応を。
  • 費用管理を明確に:上位プランは魅力的ですが、後悔しないよう予算を決めておきましょう。
  • 家族間の意見共有を忘れずに:思いがすれ違わないよう、判断のたびに確認を。

まとめ|家族葬を選んで感じたこと

 結論として、私たちにとって家族葬は負担が少なく、納得できる形でした。
実際、内容を決めてから葬儀まで2日間と短期間でしたが、その分濃い時間を過ごすことができたように思います。

 当日も、父の身支度や最後のお別れを家族全員で精一杯行えました。子どもたちも怖がることなく花を手向けてくれ、涙と笑顔が入り混じる時間を共有できました。

 火葬場に着くまでのひとときは、私たち家族にとって忘れられない時間となり、「家族葬を選んでよかった」と心から思っています。

 これから葬儀を迎える方にも、少しでも穏やかな時間を過ごしてほしいと願っています。


手続き全体の流れやその他の記事はこちらからお読みいただけます。

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